視覚障害児の実際歩行に関する研究 : 市街地道路における歩行行動の分析
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概要
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視覚障害児の市街地道路での歩行について、(1)歩道上の歩行位置、(2)歩道上の立ち止り、(3)歩行速度、(4)交差点での立ち止り、(5)交差点の横断、(6)左折または右折箇所での歩行、(7)歩行後のコースの認知、の各状況を観察し、分折した。選定した歩行コースは約1.5kmで、道幅の狭い歩道、広い歩道、繁華街等を含んでいる。コースを歩行行動の記録のために交差点によって19区間に分割した。交差点は17箇所である。その結果、弱視児は全盲児に比べ歩道中央部歩行が多く、速度も速い。交差点や横断歩道、左折・右折箇所での歩行もスムーズであり、視覚による状況把握の効果がみられる。全盲児では、道幅が広い所で端部、繁華街で蛇行が多くみられ、速度も遅かった。左折または右折箇所で直進することも多かった。全盲児は、また交差点や横断歩道での立ち往生や接触、衝突も多かった。全盲児の通行人や障害物の認知、周囲の状況把握の難しさとそれに対処する訓練や学習、および道路上の整備の必要性が示唆された。
- 1987-06-30
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