ワイマール期補助学校法制定運動の展開 : その先駆性と問題点
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概要
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本研究はワイマール期における補助学校法制定運動を取り上げ、その背景、先駆性、問題点を分析し、それがいかなる社会的、歴史的役割を果たしたものであるかを検討したものである。結論は次のとおりである。この運動は、障害児の義務教育制度の確立ということを、学習権保障の観点から要求したものである。それは今日の西ドイツにおける障害児教育改革の先駆的内容を有するものであり、今日の改革を可能にする原動力を培ったものであった。しかし一方で、この運動は補助学校の「国民学校浄化」機能を強化させる要因ともなった。そして学業不振児の補助学校への受け入れが正当化され、今日の批判と改革の対象となる問題状況をも、同時に形成していく一要因となるのである。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1982-09-30
著者
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