精神薄弱児の自律神経系活動に関する精神生理学的研究 : 指先容積脈波を指標として
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概要
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精神薄弱児の自律神経系活動のうち、指先容積脈波振幅に発現する自発性変動について、正常児と比較研究を行なった。被験者は正常群15名および精薄群40名であった。精薄群はさらに成因不明型、病理型群、ダウン症群と、障害の成因別に3つの下位群にわけられた。安静15分間における指先容積脈波の記録について、相対振幅値を評定し、振幅の分布ヒストグラムおよび変動係数を算出した。その結果、振幅の分布ヒストグラムの広がりは、正常群が精薄群よりも大きく、変動係数も大きかった。また、3下位群は、それぞれ独自の分布の広がりと、時間経過上の変化とを示すことが予想された。これらのことをもとに、指先容積脈波振幅の自発性変動の処理の方法と、精薄群における自律神経系活動の1つである指先容積脈波振幅の自発性変動の特性とが指摘された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1982-03-31