肢体不自由児の知能指数の恒常性に関する研究
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概要
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肢体不自由児の知能指数の恒常性に関する研究を行った。方法:筑波大学附属桐が丘養護学校において過去15年間に行った田中ビネー知能検査の中から記録が完全なものを選び出し、そのうち、同一児童について2回以上のテストがなされているものを分析対象資料とした。分析は、スピアマンの係数による相関の算出、変動値およびその偏差値の算出、知能段階別の変動値の比較、知能指数の年令別平均値の算出等によって行った。結果:(1)相接する年令時に行われたテスト結果は非常に高い相関を示した。(2)6才時の結果は、その後のテスト結果との相関が低く、また、その後、知能指数の変動も多い。(3)8才時以後のテスト結果は、高い相関を保ち、変動も少ない。(4)肢体不自由児の知能は、8才ごろまでに急激に発達し、9才ごろ鈍化し、以後11・12才まではCAに平行して発達してゆく傾向がうかがえた。(5)知能段階別にみると、6・7才時、I.Q 75以下及び111以上であった者の変動が大であった。
- 1979-06-15
著者
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