施設精神薄弱児の動機づけに関する研究 : 学習行動との関連性をめぐって
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概要
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施設精薄児は、生育過程での特異な社会的人間関係-Social deprivation-を通じ、2種類の動機づけ特性を形成しているという。そのひとつは負の反応傾向であり、未知のおとなと相互作用することへの強い不安・警戒心を意味する。他のひとつは正の反応傾向であり、おとなからの承認・支持を獲得することへの強い動機づけを意味する。本実験では、これらの特性を実験的に操作することにより設定されたおとなからの4種類の介在様式の下で、施設精薄児の対連合学習行動が比較・検討された。その結果、2つの動機づけ特性を共に低減・充足させるようなおとなの介在様式は、施設精薄児の学習水準を特に高揚させた。さらに総じて、施設精薄児の学習行動は、おとなの介在の仕方により決定的な影響を受けた。ちなみにこれらの傾向は、同MA施設正常児についても若干認められたが、同MA家庭正常児については殆んど認められなかった。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1977-10-15
著者
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