方言資料の現在(<特集>資料研究の現在)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
方言に関する主要な資料として,記述文献,辞典,分布図,談話資料,音声資料,フィールドワーク等を対象にそれぞれの性質を概観する。方言自体が古典化しようとしている現在において,その資料化手続きや資料性を問い直すことは,方言学という学問の基盤を検証する上で重要な過程にほかならない。そのことを通して浮き彫りになるのは,方言という言語情報に特有の非記録性という性格であり,同時に考えるべきことは情報元の限定性の問題である。方言学の研究資料を検討することで,方言学の抱える問題点が見えると同時に,進むべき方向も見えてくる。そのような検討とともに実行される資料の作成は,常に方言学に課せられた責務でもある。
- 2008-01-01
著者
関連論文
- 言語学者の道具箱(2)MANDARAで描く言語地図(2)白地図を作る
- 方言的研究 (日本語文法学界の展望)
- 方言資料の現在(資料研究の現在)
- 方言文法と分布
- 『方言文法全国地図』の特色とデータの活用 (方言文法全国地図をめぐって) -- (『方言文法全国地図』の特色)
- 研究所報告 方言分布の解明に向けて--原点に帰る言語地理学
- 方言分布研究の現在・過去・未来--国立国語研究所平成十八年度公開研究発表会「方言文法の全国分布と全国方言調査の将来像」より (特集=方言と方言研究の現況)
- 書きます(か)--1:土地の目上の人に非常に丁寧に 2:近所の知り合いの人にやや丁寧に (地図に見る方言文法--日本語の文法現象の多様性)
- 『方言文法全国地図』の意義と方言分布研究のこれから (地図に見る方言文法--日本語の文法現象の多様性)
- 動詞「する」の東北方言における分布と解釈
- 方言における「コソ〜已然形」係り結び
- 方言(2000年・2001年における国語学界の展望)
- ことばのいのち 方言の危機と方言学
- 言語学者の道具箱(6)MANDARAで描く言語地図(6・最終回)分布を比べる
- 言語学者の道具箱(5)MANDARAで描く言語地図(5)レイヤを使う
- 言語学者の道具箱(4)MANDARAで描く言語地図(4)言語地図を描こう(その2)
- 言語学者の道具箱(3)MANDARAで描く言語地図(3)言語地図を描こう(その1)
- 言語学者の道具箱(1)MANDARAで描く言語地図(1)MANDARAの導入
- 地理情報システム(GIS)を利用した日本語研究 (特集 地理学と日本語研究)
- ことばの変化と伝播(日本語学会2010年度秋季大会ワークショップ発表要旨)
- 井上史雄著, 『東北方言の変遷-庄内方言歴史言語学的貢献-』, 秋山書店刊, 2000., 612pp
- 方言形成論の展開(日本語学会2012年度秋季大会シンポジウム報告)