日本人の動物観と狩猟の動向に関する考察(<特集>21世紀の狩猟と野生動物管理を考える,第13回日本野生動物医学会大会シンポジウム)
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概要
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本稿では,野生動物についても愛玩動物と同列に情緒的な対象として扱いがちであるなどといった日本人の動物観の特徴についての検討結果を紹介するとともに,このような自然観が野生動物の適確な保護管理の遂行上の障害となるおそれがあることや狩猟の衰退を招いている現状などについて言及した。そのうえで,今後は,日本人の動物観を,動物愛護管理基本指針(環境省)に示された動物愛護管理に関する基本的考え方に即したものに変えて行く必要があること,また,野生動物の個体数調整の方式などについても動物の個体に対する情緒的感情を排した適切な内容に変えて行く必要があることなどを指摘した。