臨床における非麻酔犬の間接的血圧測定法(内科学)
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概要
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この研究は2つの間接的血圧測定法(ドップラー脈波測定とオシロメトリー法)を,2つの別の時点で100頭の非麻酔下の一般飼育犬において臨床的に比較した.ドップラー脈波測定法で測定した収縮期血圧は,156±38.2mmHgと150±34.1mmHgであり,オシロメトリー法では,138±36.9mmHgと133±33.5mmHgであった.同じ時点において2つの測定法によって測定した収縮期血圧は有意(P<0.001)に異なっていた.2つの別の時点において,ドップラー脈波測定法で同じ犬において5回連続的に測定した変動係数は4.1±3.2%と3.1±1.7%であり,オシロメトリック法で測定した場合は18.7±11.3%と17.2±12.5%であった.これら2つの方法の変動係数は各測定時点において有意(P<0.001)に異なっていた.すべての犬において,ドップラー脈波測定法による5回の連続的測定は2つの測定時点とも6分以内に完了した.オシロメトリー法では2つの測定時点とも完了するのに15分以上が必要であった.この研究の結果は,ドップラー脈波測定法がオシロメトリー法と比較して臨床的に非麻酔下の犬においてより能率的で正確に血圧を測定できることを示す.
- 2008-05-25
著者
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HUANG Hui-Pi
Department of Veterinary Medicine, National Taiwan University
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Hsiang Tsai-yuan
Department Of Veterinary Medicine National Taiwan Universit:section Of Small Animal Internal Medicin
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Lien Yu-hsin
Department Of Veterinary Medicine National Taiwan Universit:section Of Small Animal Internal Medicin
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Huang Hui-pi
Department Of Veterinary Medicine National Taiwan Universit:section Of Small Animal Internal Medicin