脳神経外科のsubspecialityとしての脊髄・脊椎外科の現況と課題(理事長就任挨拶)
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概要
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若手医師の地域的また臨床各科での偏在に端を発した,わが国の医療界の混乱はいまだ収拾のめどが立っておらず,解決すべき問題は山積している.脳神経外科でも入局希望者の減少・後継者不足は顕著であり,私が在籍する県内でも閉鎖・縮小する脳神経外科施設が相次いでいる.脳神経外科全体における困難な課題に加えて,われわれが専門とする脊髄・脊椎分野でも解決すべき固有の課題がみられる.昨年12月まで本学会の運営に多大の貢献をなされた愛知医科大学名誉教授の中川洋先生の後継として,私が理事長の貴を担うこととなった.各理事は勿論のこと,会員諸氏の最大限の協力と理解なしには解決しえない課題が多いと感じている.本稿では,わが国脳神経外科のsubspecialityとしての脊髄・脊椎外科が置かれている現況を確認し,今後の学会活動で取り組むべき諸課題を記載した.会員諸氏の今後一層の奮闘を期待するところである.
- 日本脊髄外科学会の論文
- 2008-06-01