アレキサンダー・スクリャビン : 三全音に執着した作曲家 (音楽表現学科特集号)
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概要
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アレキサンダー・スクリャビン(Alexander Skryabin/1872-1915)は、「神秘和音」と呼ばれる「和音」を、当時、他の誰よりも多用して作曲した事で知られるロシアの一作曲家である。神秘和音とはどのような構造の和音か-、どのような社会機構の中で生まれたか-。和声学の範疇、とくに非和声音の解釈とその解決を、20世紀中葉に概ね体系化したといわれるジャズ理論(the jazz theory)における解釈と比較しながら、「神秘和音」の構造分析(analysis)を試みる。次にオリビエ・メシアンの「わが音楽語法」を引用して、スクリャビンの作曲技法を分析、俯瞰する。その分析、俯瞰に相応しい象徴的な作品として、ピアノ小品3曲(a : prelude opus 35, no.3 <1903>. b: etude, opus 56, no.4 <1907>. c: prelude, opus 74, no.3 <1914>)を選曲。この試みは、当時のスクリャビンの作曲技法が既に20世紀中葉以降であったことを実証することにもなる。
- 尚美学園大学の論文
- 2004-12-31
著者
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