前頭前野に病変を有する脳腫瘍患者の遂行機能障害評価 : BADS (Behavioural Assessment of the Dysexecutive Syndrome)得点の有用性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
前頭前野に病変を有する脳腫瘍患者14例の遂行機能障害について,病変部位別に眼窩部障害群(O群),内側障害群(M群),背外側障害群(DL群)に分け,BADS得点を用いた評価を行い,従来の評価法と比較検討した.BADS総得点は臨床症状の改善に伴い上昇する傾向がみられ,遂行機能障害の評価として有用であった.特にBADS下位検査のうち,鍵探し検査,時間判断検査,修正6要素検査が高い改善率を示した.内側障害群においては,FAB,ハノイの塔による評価と相関した.前頭前野障害に伴う遂行機能障害患者では,知能検査や記憶検査のような構造化された評価では正常のことが多く,日常の生活問題の把握と検査の反応過程の分析を詳細に行うことが重要である。
- 2008-05-20
著者
-
原田 薫雄
北九州総合病院脳神経外科
-
恩田 純
北九州総合病院脳神経外科
-
神原 淳
特定医療法人定和会神原病院リハビリテーション科
-
西村 茂
北九州総合病院脳神経外科
-
横田 晃
北九州総合病院脳神経外科
-
高柿 尚始
北九州総合病院脳神経外科
-
高安 武志
北九州総合病院脳神経外科
-
恩田 純
北九州総合病院救命救急センター
関連論文
- 3-P1-72 前頭葉損傷後の遂行機能障害評価におけるBADSの有用性(その他の脳疾患・高次脳機能障害,ポスター,一般演題,実学としてのリハビリテーションの継承と発展,第44回日本リハビリテーション医学会学術集会)
- 前頭前野に病変を有する脳腫瘍患者の遂行機能障害評価 : BADS (Behavioural Assessment of the Dysexecutive Syndrome)得点の有用性
- 1-P2-13 高齢脳血管障害患者の栄養管理におけるNSTの有用性に関する検討(嚥下障害(2),ポスター,一般演題,リハビリテーション医学の進歩と実践,第43回日本リハビリテーション医学会学術集会)
- 3-P1-2 非右利き手を有する脳卒中後失語症患者の光トポグラフィーによる言語機能評価(脳卒中(評価(1)),ポスター,一般演題,リハビリテーション医学の進歩"評価から治療介入へ",第45回日本リハビリテーション医学会学術集会)
- 3-P2-79 関節拘縮における関節可動域制限因子の検討 : ラットの足関節を用いた実験的研究(骨関節疾患・基礎研究,バイオメカ,ポスター,一般演題,実学としてのリハビリテーションの継承と発展,第44回日本リハビリテーション医学会学術集会)
- 症例報告 環軸椎後方固定術後に発生した椎骨動脈動静脈瘻の1例
- rt-PAを使用し, 完全回復した小児脳梗塞の1例
- 高齢脳血管障害患者における経皮内視鏡的胃瘻造設術の有用性 : 長期栄養管理と機能予後に関する検討
- 2-P1-13 転移性脳腫瘍患者の抑うつ状態に対する評価とリハビリテーション(悪性腫瘍,ポスター,一般演題,リハビリテーション医学の進歩"評価から治療介入へ",第45回日本リハビリテーション医学会学術集会)
- 穿通性頭部外傷の手術