スウェーデン経済の構造改革 : 新しい福祉社会モデルへ
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概要
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スウエーデンは福祉国家として世界的に有名である。福祉国家・スウエーデンの建設は、1930年代の世界恐慌時に政治的・経済的に賢明な政策、とくにケインズ以前に「ケインズ的な積極財政政策」を導入、不況をいち早く克服し、豊かな福祉国家への道を開いた。その後も、国・公的部門主導型の福祉国家路線を歩んできた。しかし、1980年代以降、経済の構造問題が深刻化し、1980-90年初期には深刻な経済危機に陥った。構造問題とは、政府・公的部門主導型,つまり福祉国家路線の限界に直面、社会・経済を支える「民間の経済部門」が競争力を低下させたためであった。その後、スウエーデン経済の構造問題は「過大な」政府部門:政府の肥大化が主因であることに気づき、「政府部門の縮小:構造問題の克服」を断行、新しい「多元的な福祉社会の構築」へと軌道を修正、経済は急速に快復した。
- 2006-03-31