Ornithomya candida MaaとNycteribia pleuralis Maa(双翅目:シラミバエ科およびクモバエ科)の雄の初記載
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概要
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これまで雄が未記載であったOrnithomya candidaミノゲトリシラミバエ(新作)およびNycteribia pleuralisハットリヘラズネクモバエについて初めて雄を記載した.ミノゲトリシラミバエの雄は,湾曲した短い挿入器とMaa(1967)による雌の記載で指摘された小顎髭上の棘毛の分布,小楯板剛毛の長さと頑強さ,口縁剛毛突起の有無,前脚と後脚の腿節の長さの比によって類似種O. avicularia aobatonisと識別される.ハットリヘラズネクモバエの雄はヒメヘラズネクモバエN. pygmaeaの雄に酷似しているが,側面から見た交尾鈎が,ハットリヘラズネクモバエでは上縁も下縁も直線を呈するのに対して,ヒメヘラズネクモバエでは下縁が緩やかに湾曲することによって識別される.ハットリヘラズネクモバエは主にドーベントンコウモリ,ヒメヘラズネクモバエは主にモモジロコウモリから得られたが,逆の宿主への寄生もまれに見られた.
- 2008-03-15
著者
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佐藤 雅彦
利尻町立博物館
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茂木 幹義
Division Of Parasitology Department Of Pathology And Biodefence Saga Medical School
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佐藤 雅彦
Rishiri Town Museum
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Sato Masahiko
Rishiri Town Museum
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Sato Masahiko
Rishiri Town Museum Senhoshi Rishiri Island
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