近代科学の統合理論としてのマンダラ : 南方熊楠の土宜法龍宛書簡をめぐって
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概要
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南方熊楠は1893年に土宜法龍と出会って以来、仏教に基づく世界観と自然科学を融合させた独自の思想を、書簡でのやりとりの中で展開した。鶴見和子により「南方マンダラ」と呼ばれて以来、これらの書簡は熊楠の思想の中核として位置づけられている。2004年に新たに大量の未公刊書簡が発見されたことで、「南方マンダラ」に関連する思想は従来の予想以上に多様な学問的要素を含んでいることがわかってきた。本論文では、こうした最新の研究に基づいて「南方マンダラ」の全体像を紹介する。本文の後に図および資料を掲載した。
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