大正時代の唱歌に関する一研究 : 永井幸次作品の音階構成を中心にして
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概要
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大正時代に作曲された唱歌を,永井幸次の作品を中心に,その構成や音階を中心に調べた。その結果,同時代に作曲された童謡と同じように,長音階の第4音と第7音が無い,いわゆるヨナ抜き音階やそれに類する音階で作曲された曲が多い事が分かった。これは童謡と同じく,日本古来からある音階である陽旋法や陰旋法の影響を強く受けていると言う事である。童謡と唱歌は,その成立経緯は異なるが,広く世の中で親しまれた音楽として,その音階構成においては共通点が存在した。