北海道の自然エネルギー事情

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ますます深刻化する地球温暖化や2005年に正式に発効した京都議定書による温室効果ガスの削減目標実現のために,いわゆる新エネルギーによる発電に対する関心が高まっている。火力発電や原子力発電などの従来型のエネルギー源が,大規模設備によって集中的に発電するというタイプであるのに対して,新エネルギーはどれも小規模・分散型の電源となる。つまりより消費地に隣接した場所での発電が可能となる。また設備が小規模であるということから,地域の地元企業による開発の可能性も高い。このような点から,新エネルギー機器については,地域で開発し地域で利用するという,いわばエネルギーの「地産地消」が可能であると思われる。京都にも新エネルギー機器の開発・製造に携わっている企業は少なくない。もっとも有名な企業としては,太陽光発電機器を製造している株式会社京セラがあげられるだろう。その他にも新エネルギー機器を開発している企業があり,伏見区には風車を開発している生田産機株式会社と,球状太陽光電池を開発している(株)京セミという企業がある。われわれは,この2社と京都府,京都市の関係者によびかけ,2006年1月より「伏見新エネルギー研究会」という勉強会を組織し,ほぼ毎月会合をもち地域で開発された新エネルギー機器を地域で活用するための方策を検討してきた。その一環として,新エネルギー機器の地産地消の先進地として北海道の自然エネルギー利用状況を調査した。本稿はその調査報告書である。
龍谷大学の論文

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