現代日本語の「ちょっと」について
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概要
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「ちょっと」が程度副詞として、文法上、「少量」「小程度」を表しているにもかかわらず、現実の場面の量・程度は小さくないという矛盾がしばしば観察される。この場合は現実の量・程度ではなく、それ以外のものを弱めている。つまり「ちょっと」の使用が、現実の場面も、表される内容も、ともに小程度を表していると言い切れるのは、比較表現の中や、限定を表す語とともに用いられている場合であり、それ以外は談話の中で話し手が、自分の行為が大げさに響かないようにしたり、聞き手の負担を軽減したりするために使用されていると考えられる。
- 創価大学の論文