内モンゴルの牧畜業における「三面紅旗」政策に関する考察
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概要
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中国では,1958年からの「総路線」「大躍進」「人民公社」のいわゆる「三面紅旗」のもと,経済的な混乱と大飢饉が発生した。これまで,「三面紅旗」政策についてはさまざまな研究が進められ,優れた研究成果が数多く出されているものの,その研究対象は中国全体あるいは漢人地域がほとんどであった。本稿では,本格的な研究がまだ行われていない少数民族地域である内モンゴルの牧畜業における「三面紅旗」政策を実証的に考察し,以下の問題を明らかにした。内モンゴルの牧畜業において「大躍進」運動はどのように進行したのか,人民公社化の特徴は何であったか,放牧地はいかに開墾され,その理由は何であったのか,またこの時期の牧民の生産や生活状況はどうであったのか。
- 2008-02-25