近代におけるダフール人の政治活動 : そのアイデンティティに関する一考察
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概要
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ダフール人は,伝統的には自らをモンゴルの一部と自認してきたが,中国の民族識別工作によって,他のモンゴル系諸集団とは別個の独立した民族として扱われることになった。しかし,近代におけるダフール人の政治活動を確認すると,彼らが強いモンゴルアイデンティティをもって行動していたことは明らかである。本稿では,まず,ダフール人の「族源」に関する問題点を論じ,次に,近代におけるダフール人の政治活動を追跡した。最後に,中国の民族政策の下でのダフール人のアイデンティティの変化等について考察し,当時の時代的背景,および「ダフール族」として認識された背景等を分析した。そして,「単独民族」として識別された背景には,内的・外的あるいは政治的・歴史的な要素が深く関係していたという結論を導き出した。
- 2008-02-25
著者
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