2つの円形配置光ファイバアレイの結合による螺旋回転モードの発生

概要

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2つの円形状に配列した光ファイバアレイ間にエバネッセント結合がある場合の光伝搬ダイナミクスを入射光の周期的境界位相(アレイ1周の位相が0か2πの整数倍)条件のもとで離散型結合波導方程式を用いて解析した。光ファイバアレイへの光励起条件,光ファイバアレイ間の結合条件,非線形性を多様に変化させた場合の解析を行った.その結果,アレイ間位相差が2πの場合には円形光ファイバアレイ中を回転しながら伝搬する1重螺旋回転モードが,位相差が2πのm倍の場合にはm重螺旋回転モードが発生すること,及びアレイ間位相の絶対値が等しい場合は光強度分布が伝搬によって変化しない低在波モードが発生することを見出した.また、これらの回転モードの回転方向がアレイ間結合の強さによって周期的に変化すること,非線形性により回転モードの回転速度が変化すること,及び低在波モードが回転モードに変換されることが明らかになった.ここで導かれた現象は光波操作技術の1つとして光分配器や光合波器への応用が考えられる.
社団法人電子情報通信学会の論文
2008-01-17