2 宇宙線のエネルギー平衡について
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概要
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宇宙線エネルギーについての分析が地磁気緯度経度λ-55°,28°そして0°の三ヶ所で行われています。その結果として,全入射エネルギーは中性損失を含んだ全エネルギー損失よりも誤差の範囲を超える程大きくなつています。若し差のすべての原因がアルベド効果によるものであるならば,全入射エネルギーの中にはλ=55°,28℃そして0℃で夫々(37^<+13>_<-9>)%,(33^<+11>_<-7>)%そして(33^<+11>_<-7>)%のアルベド効果が入つていることになります。それは誤差の範囲内で緯度効果を示さず30%〜40%です。一方エネルギー差を新粒子の中性損失に負わせようとする分析も可能ですが,現在の知識から何らかの結論を出そうとするのは早計と思います。このようにアルベド効果を考慮に入れゝばエネルギー平衡は現在の我々の知識と完全に一致しているという様な結論に達することが出来ます。π°中間子とπ^±中間子へいつたエネルギーも調べてあり,その比率はλ=55°,28°そして0°で夫々0.70±0.25,0.63±0.20そして0.61±0.20です。誤差の概算は注意深くなされています。
- 素粒子論グループ 素粒子研究編集部の論文