雇用、失業、および未充足求人の変化(<特集>そのとき仕事がかわった)
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概要
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労働力人口、非農林業就業者、完全失業者、および完全失業率の動きを調べる。さらに、労働力人口、非農林業人口、および完全失業者の、景気後退期前後の変化について検証する。それから、求人数および求職者数を中心に、諸変数の変動を調べると共に、マッチング指標の悪化を示す。ミスマッチモデルによって、労働生産性の変動が失業にどのように影響するかを検討する。そのモデルでは、労働生産性の上昇は失業率を下げることが示される。マクロ集計変数の一つである、マッチング関数を使って、ジョブ発見率の通時的変化を推測し、ジョブ発見率とv-u比率の間の関係について言及する。ジョブ発見率の推測にあたって、マッチング関数はその変数に関して一次同次であると仮定されるので、一次同次性の帰無仮説を検定する。求人数と求職数を使った推定では、マッチング関数の一次同次性は棄却される。最後に、失業と成長の関係を検討する。失業率を実質GDP成長率の3次式として推定したときに、もっともらしい成長率の範囲で、成長率が上昇するとき、当初失業率は上昇するが、成長率がある水準を超えると、失業率は低下するということが確認される。