小学校における動物飼育活用の教育的効果とあり方と支援システムについて
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概要
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現在の日本では、子育て家庭での抱けるペットの保有率は2割であるが、全国の9割の小学校が飼育している。今回、小学校での動物飼育の教育的効果を検討するため、教科に動物飼育を位置づける学校の4年生の作文と、他校の6年生の作文を検討した。前者の子達の作文には周囲との関わりが書かれ、自他に対する肯定感、共感する心、支援する態度、生命尊重の態度などが表現されていた。一方6年生の作文には、人との関わりは見えず、動物への偏見と誤解など非科学的で一方的な「社会批評」が書かれていた。感性の違いは明らかであった。また、3年の総合の学習に位置づけた別の小学校では、可愛がっていたチャボの死から、心を揺さぶる命の授業ができた。このことから、学校の動物飼育活動を3・4年の教科に位置づけ、獣医師と保護者の支援を得て、子どもたちに特定の動物に愛着を培うことで、具体的な「心の教育」「生物教育」を実践することが出来たと言える。
著者
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