羊毛の縮絨性に関する一考察 : 洗剤・濃度・機械作用・温度の影響とその推計学的検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
羊毛の収縮率測定には従来多くの方法があるが,主体は毛織物の収縮に限定され,しかも精度が充分でないばかりか,多量の材料を要する欠点がある。我々は毛糸編物の縮絨について,所謂中性洗剤(アルキルアリルスルフオン酸塩型及びアルキル硫酸エステル塩型)の影響をしらべる目的で,平織,ガーター編,メリヤス編等の編物試片を作製し,その洗浄に際しての収縮を測定したが,精度,再現性共に不良で,定量的な結論は殆ど得られなかつた。そこで,直接毛糸の収縮率を測定すると共に,編物に於ける糸の相互作用をも考慮に入れた比較的精度の高い実験方法を案出し,異つた温度條件毎に,洗剤の種類,洗剤の濃度,機械作用,を三因子とする要因分析を行つた結果,興味ある二三の成果を得たので,茲に報告する。
著者
-
矢部 章彦
Laboratory Of Dyeing Chemistry Faculty Of Home Economics Ochanomizu University
-
薄田 京子
Mie University
関連論文
- 螢光漂白劑の研究 第1報 : 染着性の定量的測定法について
- 羊毛の縮絨性に関する一考察 : 洗剤・濃度・機械作用・温度の影響とその推計学的検討
- 羊毛洗浄に関する研究 第1報 : 洗剤並に洗浄条件の縮絨に及ぼす影響について