生態学の視点からみた植物生理機能の環境応答 : 炭素安定同位体比を用いた解析(<特集1>分子レベルから生態現象へ : 生理生態学の展開)
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概要
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植物の生理機能がどのように環境応答をするかを知るためには、分子生物学的アプローチから生態学的なアプローチまでさまざまなスケールの研究が行われている。植物生理生態学は生理的手法を用いる学問分野であり、研究スケールから言えば分子生物学と生態学の中間に位置し、よりマクロなスケールの生態的現象を解析するために「スケールアップ」することも、よりミクロなスケールの現象と関連させる「スケールダウン」も可能である。本稿では、植物生理生態学の範疇に入る、植物の炭素安定同位体比を用いた研究について、「スケールアップ」と「スケールダウン」の事例を紹介する。「スケールアップ」の例として、葉の炭素安定同位体比から樹木の水利用効率を推定する研究をとりあげる。また、「スケールダウン」の例として、炭素安定同位体比の精密な測定により、葉の内部でのCO_2拡散を解析した研究を紹介する。
- 2007-11-30
著者
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