絶縁体スピングラスRb_2Mn(1-x)Cr_xCl_4の磁性(修士論文(1981年度))
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概要
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競合する強・反強磁性交換相互作用をもつ絶縁性混晶Rb_2Mn_<(1-x)Cr_xCl_4について,帯磁率測定,磁化測定,中性子回折,高周波帯磁率測定の実験を行なった。これらの結果より,この混晶の中間濃度付近の低温において,スピングラス状態が実現していることが明らかになった。スピングラス状態とは,磁気的原子が全くランダムな方向を向いて凍結してしまった状態のことで,磁性不純物を含む希薄合金(金属スピングラス)において種々の報告がなされている。しかし,この金属スピングラスとは機構の異なる,強磁性体と反強磁性体の絶縁性混晶におけるスピングラス(Site model絶縁体スピングラス)としては,これが最初の実験例であろう。また,凍結温度の周波数依存性より,スピングラス状態への転移についての考察も試みた。
- 物性研究刊行会の論文
- 1982-07-20
著者
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