信仰告白制定の経緯に見る「沖縄キリスト教会」の特質
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概要
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1955年、外国人宣教師団は沖縄キリスト教会の定めた信仰告白を撤回するよう要求した。沖縄キリスト教会は、これに反発。しかし最終的に宣教師団の要求を受け入れ、日本基督教団の信仰告白を採択した。この問題は、戦後沖縄の社会構造を問い直す契機であり、また、異文化であるキリスト教が、アメリカの占領下でどう揺れ動くのかを指し示す事例でもある。外国人宣教師たちは、沖縄のキリスト教が独自の方向性で活動することを、危険で、未熟なことだと考え、それを阻止した。かつての信仰告白はいまだうち捨てられたままであり、彼らがなぜそれを否定したのかも明白ではない。いまいちど、沖縄の神学のためにも、一連の信仰告白問題について考えなおさなければならない。