韓国キリスト教史研究の方法論について : これまでの研究方法と新たな視点による試み
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概要
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本研究では、日本帝国主義下の韓国キリスト教史を研究する際の方法論に焦点をあてた。まず、その意義と目的を明かしたのち、先行研究の動向を把握するため、代表的な「史観」(これは、視点もしくは観点と理解する方が好ましい)を批判的に省察、評価した。これまでの韓国キリスト教史研究は、おおよそ様々な「史観」の影響のもとで展開されてきた。その大半は、日本の植民地統治をほぼ画一的に処理するだけでなく、統治者である日本側(1910 年から1945 年までは朝鮮総督府、1910 年以前は統監府)の資料と文書を十分に取り扱わなかった。さらに、この分析と判断をもとに、先行研究の弱点を克服する自分なりの研究方法を提示した。すなわち、型にはまった日本理解の回避と、日本の韓国統治についての客観的な検証が必要になると強調した。あわせて、韓国キリスト教史研究における「在日」というアイデンティティの有用性にも触れた。
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