児童における機能性視聴覚障害の機制と対応に関する一考察
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概要
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1.児童における機能性視聴覚障害の発症要因と機制を明らかにし,その対応と予防に資することを目的として,検討を試みた。2.そのために機能性視聴覚障害児の文献の展望,事例提示,心理検査その他の情報,治療的アプローチ,ロールシャッハテストによる約20年間経過による変化の有無の検討を行った。3.その結果,機能性視聴覚障害の発症要因は,本人・保護者や家族関係などの家庭の要因・学校や社会などの家庭外の要因が,複雑に絡み合っていると考えられた。機能性視聴覚障害の機制を考える際に,ロールシャッハテストによる把握型のあり方および形体と色彩との複合の失敗という視点が有効であると思われた。4.機能性視聴覚障害の対応を,発症の各段階に分けて述べた。5.機能性視聴覚障害自体の完全な予防は難しいが,われわれおとなが子どもの環境について考え続けることの重要性を強調した。
- 関西学院大学の論文
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