貧困の「個人化」に関する研究 : 「ワークフェア」政策の諸問題
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概要
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わが国の対貧困政策の「改革」プロセスのなかに、「ワークフェア(workfare)」と呼ばれる一貫した動向を見出すことができる。ワークフェアは、貧困に陥った主たる原因を貧困の当事者自身に求める考え方を、その基盤においている。本稿は、貧困を「個人化」して捉える考え方を支えているいくつかの言説に関し、そのロジックのあり方について検討したうえで、ワークフェア的対貧困政策の現状を確認し、その帰結に関する批判的考察を行っている。