カサガイCellana mazatlandica (Sowerby)の行動と成長
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概要
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小笠原父島二見湾の人工岸壁でカサガイの日周行動・継日移動を追跡すると共に、二見湾周辺の2箇所において、24ヶ月に亘り個体群の殻長を測定し成長を推定した。カサガイは満ち潮および引き潮に波を被る位置を移動し、干潮時には海面より高い位置に留まったが明瞭な帰家行動はみられなかった。成長は調査地点や年により大きく異なり、生息密度の低い地点・年には良好であった。発生翌年の8月の殻長は17.2〜37.9mm、翌々年には29.3〜59.2mmであった。殻長組成には最大3つの峰が現れ、寿命は3〜4歳と推定された。