超有効場理論による二次元ハイゼンベルグ模型におけるカイラルオーダーの解析(修士論文(1989年度))
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概要
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この論文では、二次元反強磁性ハイゼンベルグ模型において二つのカイラルオーダー、スカラー型カイラルオーダーとベクトル型カイラルオーダー、についてその相転移の可能性を調べた。第一章では、鈴木によって考案された超有効場理論を用いてスカラー型カイラルオーダーについて議論した。超有効場理論は平均場理論の一般化であり、強相関の系やエキゾチックな相転移を扱うのに有効であると考えられ、既にスピングラスやベクトル型カイラルオーダーに応用されている。また、第二章ではベクトル型カイラルオーダーについて解析的手法により厳密な結果を得た。いずれの場合も超有効場という考えが重要な役割を果たしている。
- 物性研究刊行会の論文
- 1990-11-20