近畿支部 : この10年の歩み(支部活動,<特集>創立40周年記念)
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概要
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近畿支部は,日本調理学会前身設立当初(1960年)に調理科学懇談会としてスタートし,以来今日まで活発な活動を進めている。支部活動は,総会・講演会(4月),研究発表会(7月),研究会(講演会,見学,分科会報告など),調理に関連する分科会:煮る分科会,炊飯分科会,焼く分科会,揚げる・妙める分科会,食文化分科会,高齢と食分科会)と各地区(兵庫,阪和,京滋,奈良)が独自に行う事業(講演会,見学,試食会など)が主体である。これらの活動の企画立案および各活動連携・調整は,常任委員会が行っている。これらの活動の中で,研究発表会は,学会形式で行い支部メンバー間の学術の交流に大きな役割を果たしている。平成12年,当時の支部長金谷昭子先生の呼びかけに,東海・北陸支部長水谷令子先生が応えられ「近畿支部,東海・北陸支部合同研究発表会」(神戸女子大学)が実現したことは特記に値する。以降,3年毎に近畿と東海・北陸地域で交互に開催することとなり,平成15年には,ぱるるプラザGIFU(岐阜郵便貯金地域文化活動支援施設),平成18年には千里金蘭大学で開催した。両支部から多数の先生方や学生たち,企業の方の参加をもみ,極めて有意義で合同研究発表会であった。懇親会も実施し,両支部間の親睦を深めることができた。特徴のある支部活動として,調理に関連する分科会の活動を紹介したい。当初,煮る分科会,炊飯分科会,焼く分科会,揚げる・妙める分科会でスタートし,後に,食文化分科会と高齢と食分科会が加わり,6分科会が活動している。支部は,分科会の活動を重視し,財政的な支援も行っている。複数の分科会に参加しているメンバーもいる。学生を含め若手から熟年世代まで,テーマを設定して合同で研究しており,活発な論議を交わしている。研究成果を,学会発表や論文投稿を行うなど,分科会メンバーのモチベーションは高く,研究環境に恵まれない会員に,大きな研究・教育意欲を呼び起こしている。日頃の近畿支部の活発な活動は,世代と大学など機関を超えた分科会の活動が下地になっていると思われる。
- 2007-12-20