経済統合から見たアジア
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概要
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Wing Thye Woo, Chalongphob Sussankarn, Michael Plummerの講演をベースにまとめた論文で、3部構成となっている。1部ではEUの成立の歴史・背景とアジアの地域統合とは事情が非常にことなること、アジアでは中国・韓国・日本の間に大きな政治的ギャップがあることを論じた。2部ではアジアにおける金融協力がテーマで、アジア通貨危機の後、チェンマイ・イニシアティブが通貨危機を未然に防ぐよう採用されたが、2国間スワップには限界があること、アジアボンドが必要であるが、まだまだ市場規模が小さいこと、円の国際化が叫ばれるわりには円が基軸通貨として機能していないことが議論された。3部ではEUから学ぶべきことというテーマで、アジアは貿易の統合だけでなく、同時に金融、通貨面での統合を図ろうとしている点が評価できる。制度を確立することが重要で、ASEANの場合貿易についてはメンバーにSingaporeがあることから関税は0にならざるをえない。問題はいかに労働市場の統合をはかるかであると議論した。
著者
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阿部 茂行
同志社大学政策学部
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Woo Wing
Brookings Institution
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Sussankarn Chalongphob
Thailand Developmenet Research Institute
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Plummer Michael
Johns Hopkins University, SAIS, Bologna
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松村 将史
同志社大学政策学部(3回生)
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Plummer Michael
Johns Hopkins University Sais Bologna