クォーク模型におけるスピン軌道力(原子核におけるクォーク自由度,研究会報告)
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概要
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非相対論的クォーククラスター模型の枠組の中で,1グルオン交換力のガリレイ不変スピン軌道項から生じるNN,YN間のスピン軌道力を計算した。結果は,NNでは実験で知られるスピン軌道力と定性的に似た傾向をもつこと,YNでは,SU(3)に基いた1中間子交換力と比較的似た特徴をもったLS項(スピン1での期待値に寄与する部分)の他に,かなり大きなALS項(スピン0と1の間の遷移に寄与する部分)があることがわかった。原子核中でのN,Λ,Σの1体スピン軌道力を簡単に評価してみると,ΛはNに比べてかなり小さくなるのに対して,ΣはNと同程度の大きさとなること,その主な原因は,ΛN,ΣNのALS項の符号が逆で,ΛNではLS項を弱め,ΣNではLS項を強めるためであることがわかった。
- 素粒子論グループ 素粒子研究編集部の論文
- 1983-12-20
著者
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