ガスクロマトグラフィーによるサイレージ有機酸の同時定量
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概要
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有機酸組成からみたサイレージの発酵品質を,迅速かつ容易に測定するために,ガスクロマトグラフィーによる揮発性脂肪酸(VFA)と乳酸の同時定量を検討した。測定用カラムは,テレフタール酸(TPA,60〜80メッシュ)を担体とし,ポリエチレングリコールフタル酸エステル(PEGPE-3000)を3%塗布して1.5mのガラスカラムに充填したものを用い,オンカラム方式で行った。サイレージ中の有機酸を水で抽出したのち,内部標準物質として,ジエチレングリコール(DEG)溶液を加え,直接ガスクロマトグラフに注入し,100〜180℃までの昇温分析をすることによって従来より分析時間を短縮し同時に定量することができた。溶出の順序は,酢酸,プロピオン酸,イソ酪酸,酪酸,イソ吉草酸,吉草酸,イソカプロン酸,カプロン酸,ジエチレングリコール,乳酸で,イソ・ノルマルの分離もよく,定量性も耐久性もすぐれていた。
- 日本草地学会の論文
- 1983-07-28