オーストラリア,クイーンスランド州南東部で栽培した暖地型イネ科1年生飼料作物および多年生牧草の播種当年の収量ならびに品質
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1年利用を目的として11草種の暖地型イネ科1年生飼料作物および9草種の暖地型イネ科多年生牧草を亜熱帯オーストラリアで比較した。刈取は発芽後4週間ごとに刈取った5回刈区と発芽後8週間目に第1回刈取,その後4週間ごとに刈取った4回刈区の2処理とした。収量は葉,茎,穂に分けて測定し,又各部位別にInvitro消化率を測定した。多年生牧草ではローズグラス(C. gayanaカタンボラ)およびセタリアハイブリッド(S. sphacelata×S. splendida)が多収であり,5回刈で11,000kg/ha,4回刈で15,000kg/haを得た。又葉収量は両刈取区とも6,000kg/haと同じであった。一年生飼料作物ではソルガム品種のズルおよびスダックスが多収であり5回刈1,000kg/haおよび4回刈19,000kg/haの収量を,又5回刈5,000kg/haおよび4回刈6,000kg/haの葉収量を得た。このことから第1回刈取を遅くしたことによる増収の内容は主として茎収量の増大によるものと判明した。茎・葉とも消化率は第1回刈収量および最終刈収量において高く,その中間で低かった。再生可能分けつ数の刈取回次ごとの変化を調査した結果,収量との関連が認められた。1年利用を目的とした1年生飼料作物および多年生牧草利用の長所,短所を検討した。
- 1982-04-28
著者
関連論文
- 九州におけるトールフェスク,ダリスグラス,バヒアグラス各草地の季節生産性およびその組合せによる輪換放牧
- 放牧野草地のネザサにたいする施肥および休牧の効果
- 放牧草地におけるネザサ,ススキ,ト-ルフェスク,ケンタッキ-ブル-グラス,レッドトップの季節的生長型の違い
- 九州において越冬可能な暖地型牧草10草種のし好性を主とした放牧利用適性
- オーストラリア,クイーンスランド州南東部で栽培した暖地型イネ科1年生飼料作物および多年生牧草の播種当年の収量ならびに品質
- 牛道に関する形態的研究