浮選捕収剤としての複素環式チオアミド化合物の電子論的特性
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概要
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硫化鉱物の浮遊で捕収剤として用いられている複素環式チオアミド化合物の2-メルカプトベンゾチアゾール(MBT),およびそれと比較のために用いた3-メチルベンゾチアゾリン-2-チオン(MB-TT)と2-メチルベンゾチアゾール(MT-BT)の電子状態について拡張Huckel法を用いて,電子密度,結合性,全電子エネルギー等を計算し量子化学的に考察した。5員環部分の極性基のSおよびN原子は大きな負の値を示す。全電子エネルギーは分子および誘導体ではH原子そしてメチル基により付加性を示す。鉱物表面と直接反応する原子(NおよびS)の電子密度に基づいて3種の化合物の捕集力を比較することによりMBT>MB-TT>MT-BTの順序で捕集力の低下が見られた。
- 物性研究刊行会の論文
- 1985-12-20
著者
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