「がんを知って歩む会広島」参加者の療養態度の変化
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概要
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目的 : 本研究は,「がんを知って歩む会広島」参加中に参加者の療養態度がどのように変化するのかを明らかにすることを目的とした.「がんを知って歩む会広島」プログラム : がんを抱える人とその家族を対象とした短期の構造的な心理・社会的グループ介入で,毎週1回120分のセッション(教育+討論)を計4回実施している.分析方法 : 同一グループの参加者4名の話し合いから収集したデータを,質的帰納的方法を用いて分析した.結果および考察 : データ分析の結果,1)今の生活を守る,2)精一杯さを認める,3)ありのままの自分を見出す,4)ありのままの自分で生きていく,の前向きな方向に変化する構造を捉えた.その変化の大きさと経過の仕方には個人差があったことから,個々の参加者の状態に即した方法で,参加者自身の気持ちを表現できる環境を整えるようサポートすることが必要だと示唆された.