PVA繊維補強コンクリートのせん断強度に関する実験的研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は空気量および繊維混入率がPVA繊維補強コンクリート梁(FRC)のせん断強度に及ぼす影響に関して実験的研究を行った.本実験では3種類の繊維混入率(V_F=0, 0.5, 1%)および3種類の空気量(0, 4.5, 6.5%)におけるPVA繊維を混入させた繊維補強コンクリート梁を各4体ずつ作製して, JCI-SF6に準拠した直接二面せん断強度試験法によって実験を行った.その結果, 空気量および繊維混入率がPVA繊維補強コンクリート梁のせん断強度に及ぼす影響を明確にすることができなかったものの, せん断破壊状況に関してはプレーンコンクリートの場合では脆性的なせん断破壊を, FRCの場合ではPVA繊維の架橋およびアンカー効果によって靭性的な挙動を示すことがわかった.明確にできなかった主な原因としては, 繊維混入率の増加の場合, 細骨材率が小さい場合やAE減水剤が少量の場合では流動性の低下が生じることにより, 所要のスランプが配合設計どおり得ることができなかったものと考えられる.