EDTAの食中毒細菌に対する抗菌作用
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概要
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EDTAを4種の食中毒細菌、即ち、ブドウ球菌、病原性大腸菌、サルモネラ菌、腸炎ビブリオ菌に添加して、培養し、4種の保存料、即ち、サリチル酸、ソルビン酸、デヒドロ酢酸、安息香酸と比較した結果、次の様な結果が得られた。(1)EDTAは4種の食中毒細菌において抗菌作用を示し、ブドウ球菌を除いてソルビン酸より強い抗菌力を示し、保存料としての可能性が示唆された。(2)EDTAは4種の食中毒細菌全てにおいて、ソルビン酸との併用効果が認められた。(3)4種の食中毒細菌に対するMICは0.02%から0.2%の範囲内にあった。(4)抗菌力の比較をすると、次の様な効果が得られた。ブドウ球菌では、サリチル酸=デヒドロ酢酸>安息香酸=ソルビン酸>EDTA病原性大腸菌では、サリチル酸>デヒドロ酢酸>EDTA>安息香酸>ソルビン酸サルモネラ菌では、サリチル酸=デヒドロ酢酸>EDTA=安息香酸>ソルビン酸腸炎ビブリオ菌では、サリチル酸=デヒドロ酢酸>EDTA=安息香酸>ソルビン酸