仙台市における協働教育の現状と課題 : 学校教育と市民活動団体との連携・協力に関するアンケート調査
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概要
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わが国では近年,市民社会の創造が志向される中,市民性教育(Citizenship Education)の重要性が教育課題として取り上げられてきている.そこでは,「学社融合」や「協働教育」という考え方のもとで,大人と子どもとが共に学び合いながら,現代社会が直面する様々な課題を解決していくという学びの在り方が模索されている.そこで,新学習指導要領が全面実施されて3年間が経過した2005年3月の時点において,市民性教育の一環としての,学校教育と市民活動団体との連携・協力の取り組み状況を総括するために,仙台市内の市民活動団体を対象としたアンケート調査を実施した.このアンケート調査の集計結果を通して,学校教育と市民活動団体との連携・協力活動は多様な形で展開されており,今後さらに盛んになっていく傾向があること,しかしながら,その連携・協力活動は,大人が子どもに様々な情報を提供するという形態がほとんどであり,「協働教育」という学びの在り方から見た場合には課題を残していることが明らかとなった.