土壌による鉄の腐蝕に関する研究
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概要
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比較的低温で表面保護被覆処理を行った市販鋳鉄について,深度35〜40cmの十勝火山灰土壌による屋内及び屋外腐蝕試験を行い,次の諸点を知ることができた。1.重クロム酸カリ飽和溶液2,濃硫酸1の混合液による保護被覆が最も効果的であるが,完全ではない。2.燐酸鉄被覆では,5%燐酸第一鉄水溶液に燐酸15〜20%を加えたもので処理するのが最良である。3.腐蝕進行中二つの極大侵蝕度が見られ,第一の極点は比較的短時間後に現われるが,第二の極点は400〜1,000時間,若しくはそれ以上経過後に現われ,保護被覆の消失を示すものと考えられる。4.土壌水分55%附近で最大の腐蝕が行われ,降雨量は大きな影響因子ではない。5.温度上昇は腐蝕を促進し,50℃での侵蝕度は常温値の約3倍を示す。6.円柱状試験片に於ける直径の減少は著しく腐蝕を促進する。
- 帯広畜産大学の論文
- 1958-05-30
著者
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