超伝導の比熱と臨界温度の変化
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概要
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超伝導現象に於いて多数原子の電子軌道がコヒーレントに結合した電子軌道を仮定し、カドミウムから酸化銅高温超伝導体までの比熱のデータを解析した。この電子軌道はフェルミ・エネルギーとエネルギー・ギャップだけ隔たるエネルギー準位を形成する。この軌道の電子の数が臨界磁場に比例すると考えると、超伝導体の臨界磁場の振る舞いを良く説明できる。この電子軌道の形成は原子間距離に関係し原子の電子雲の重なりに比例する事から、臨界エネルギー(kT_c)は原子間距離(a)の関数と成る。臨界温度(T_c)はexp(a・D)の関数に導かれる。この関係から臨界温度の圧力効果、化学組成効果による変化を説明する事ができる。超伝導現象が原子間距離を変数として、BCS理論と同様に定量的計算が可能な事を示す。
- 物性研究刊行会の論文
- 1993-07-20