運動部活動参加におけるライフスキル獲得の特徴 : 中学生用ライフスキル自己評定尺度の開発を通じて(平成18年度大学院スポーツ科学研究科修士論文要旨)
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概要
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本研究では, 中学生におけるライフスキル自己評定尺度を開発することを目的とした.まず, 研究1では, 運動部活動でのコーチングを通じて彼らのライフスキルの実態や行動を探った.その結果, 目標設定スキル, 共感性のスキル, 社会的スキルなど7スキルの具体的な状況が観察された.次に研究2では, 研究1および先行研究から用意された39項目を因子分析し, 抽出された因子の信頼性と妥当性を検討した.その結果, 中学生のライフスキル因子として25項目・5因子が同定された.また, これらの獲得状況を生徒の自己評定に基づき比較・検討した.その結果, 女子の方が男子よりも獲得が進んでいること, 学年が上がるに従って獲得が進むこと, ライフスキル獲得には「同性の友だち」からの「理解・激励」サポート, 「尊重・評価」サポートが関連していることが示唆された.さらに, 運動部活動参加生徒のライフスキル獲得状況を比較・検討した.その結果, 運動部活動参加生徒は, 部活動に参加していない生徒よりも得点が高いこと, レギュラー生徒の方が非レギュラー生徒よりも得点が高いこと, 男子と女子では受け取っているサポートが異なることが示唆された.これらの結果から, 運動部活動にはライフスキル獲得のための活動やサポート体制が内包されていること, 活動状況によってライフスキルの獲得が異なることが示唆された.
著者
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