公共スポーツ施設における指定管理者の事業評価に関する研究 : 利用者満足度の視点から(平成18年度大学院スポーツ科学研究科修士論文要旨)
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概要
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本研究は、指定管理者制度を導入した公共スポーツ施設の事業評価を, (1)公共スポーツ施設利用者の満足度の構造を明らかにする.(2)指定管理者制度移行前からの利用者と移行後からの利用者の「特性」と「サービス評価」を比較し, それが利用者満足度に与える影響を明らかにする.(3)指定管理者制度の主目的の一つであるサービスの向上について, 財団法人と民間事業者が運営する利用者のサービス評価を比較し, 違いを明らかにする.以上の3点を明らかにすることを目的として実施した.結果として, 以下のことが明らかとなった.(1)公共スポーツ施設利用者のサービス・クオリティに対する満足度の構造は「施設・設備」, 「成果・サポート」, 「プログラム・情報アクセス」「コミュニケーション」の4因子から構成される.(2)指定管理者制度移行前からの利用者と移行後からの利用者では, 属性が異なり, 移行前からの利用者は, サービスについて厳しく評価する傾向があった.(3)利用者満足度の視点からみると, プールでは民間事業者のノウハウが財団法人に比べ活かされた.スポーツセンター, トレーニングルームにおいては, 「成果・サポート」, 「プログラム・情報アクセス」の2因子に財団法人と民間事業者に違いはなかった.