たんぱく質の摂取パターンが成長ラットの筋肉量に及ぼす影響(平成16年度大学院スポーツ科学研究科修士論文要旨)
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概要
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【目的】本研究では成長期ラットを用いて、一日分のたんぱく質量を食事ごとに重み付けを変えて摂取するPulse食と、毎食たんぱく質を均等割りにして摂取するSpread食のどちらが骨格筋成長に適した摂取パターンであるか検討した。【方法】4週令のWister系雄ラットを、(1)Spread食(NN)、(2)休息期Pulse食(LH)、(3)活動期Pulse食(HL)の各群6匹ずつに分け、1日4食制8:00-9:00 (M8)、M12、M16、M20で8週間飼育した。NNには、AIN-93G標準飼料(N,たんぱく質比20%)を与えた。LHにはM8、M12、Ml6で低たんぱく質食(L,9%)、M20で高たんぱく質食(H,54%)を与えた。HLには、M8でH、M12、16、20でLを与えた。1日当たりのエネルギー及びたんぱく質の摂取量は全ての群で等しくし、1日の総たんぱく質摂取量に占める各食餌のたんぱく質量はNで25%、Lで11%、Hで66%とした。【結果】体重は屠殺時にNN=LH>HLであった。骨格筋の合計重量は、NN≧LH≧HLであり、屠体のたんぱく質量は、NN>LH=HLであった。飼育終了直前の尿中窒素排泄量は、HLがNNより有意に高かった。【結論】成長期ラットではPulse食よりもSpread食の方が体たんぱく質の合成に、効果的な摂取パターンであることが示唆された。また、活動期Pulse食は、休息期Pulse食よりも体たんぱく質合成に適していない可能性が示唆された。