地域活性化をめざした情報社会に関する一考察 : 情報化施策での実践例を中心に
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概要
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今日の情報社会においては,各種メディアや情報機器の発達を背景とするなか情報手段が高度化し複雑化するという状況を呈してきている。また,これらの情報手段を用いた人と人とのコミュニケーションにおいても,ともすると即時的,合理的,実用的な面が強調されるがあまり,その背景にある真の人間の姿が見えなくなるという問題も表出してきている。一方,国や地方自治体行政当局サイドの計画による地域情報化推進政策・施策においては,情報基盤面での整備は逐次進行し,職業分野における情報化が徐々に定着化してきてはいるものの,地域住民の個々の実状においては,最新の情報手段を有効かつ満足いく程度には使いこなすことなく,情報化の波のなかで情報ストレスともいうべき状況の下にある旨の報告もなされている。本稿では,社会の情報化のプロセスにおいて表出され,また情報社会自体が本質的にもつであろう問題点に焦点をあてながら,地域活性化をめざした情報社会における人間的なかかわりあいを可能とする情報内容と情報手段,及びその具体的なあり方を考案することを試みた。結論として,地域住民のコンセンサスを図りながらの生活に密着した情報内容の集約方法とデータベース資源との連携,及び住民がつどい,学びながら最新の情報手段を利用・活用出来る公共施設の導入の必要性等が結論づけられる。
- 桜花学園大学の論文
- 1999-03-31