粗鬆骨における脊椎後方固定手術の力学的強度に関する研究

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概要

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椎弓根スクリューシステムは,脊椎圧迫骨折に対する治療法であるが,骨粗鬆や脊椎後彎が著しい例では,固定性に問題がある。脊椎短縮術は後彎を矯正するため,従来は困難な症例にも適応可能な術式だが,力学的検討がなされていない。システムの固定強度に影響を与えると考えられる後彎角度,骨密度との関係を明らかにするために力学的試験をおこなった。新鮮屍体脊椎13例を用いて後彎した粗鬆骨脊椎モデルを作製し,椎弓根スクリューシステムを設置し,その固定強度を検討した。また,脊椎の骨密度と後彎角度,椎弓根スクリューの引き抜き強度も測定した。システムの固定強度は骨密度と正の,後彎角度とは負の相関があった。後彎角度と骨密度からシステムの固定強度を推定する回帰式固定強度(N)=-20.42×後彎角度(度)+1048×骨密度(g/cm^2)+1014を得た。直接,臨床に適用するには限界があるが,各要素の関係を理解し,手術時の許容後彎角を推定する上で有用と考えた。
自治医科大学の論文
2004-12-01

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