Charged Phonons III : Dispersion Relations in Metals
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概要
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連続媒質と見做された格子イオン系によって生ずるベクトルポテンシャルA及びスカラポテンシャルφに対して電子系が線型に応答する系を考える。弱磁場の場合はイオンのラーマ振動は電子によって遮蔽されphononとAlfven waveが生ずるが,磁場が高くなって,例えばそのエネルギー密度が電子数密度とFermiエネルギーとの積程度になると,イオンのラーマ振動は遮蔽されなくなりcharged phononが現われる。charged phononの伝播方向と磁場方向のなす角度をθとすると,右旋回分極ε=1に対しては(H^2_0/8π)|cosθ|>1/6n_0mv^2_0,左旋回分極ε=-1に対してはc^2q^2|cosθ|>Ω^2_pがその臨界条件となる。一方弱磁場に対して現われていたAlfven waveは前者の臨界値を境に,ε=±1に対してphononの寄与を凌駕し,更に強い磁場領域ではphononの効果は消失していく。従ってこの領域の磁場では当該モデルに於る格子イオンの効果は消失し,代ってほゞ電子-イオンガスの性質を現わすようになる。この臨界磁場はθ=0,横分極の音速=4.50×10^5cm/secのLi金属では,H_e〜1.2MOeであり,例えば10MOeも印加すればAlfven waveの(位相速度)^2は(3.86×10^6)^2cm/secとなってphononの(音速)^2の73.6倍となる。
- 物性研究刊行会の論文
- 1974-01-20
著者
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